派遣先での面談・職場見学は、派遣で仕事を希望する人が避けては通れないものです。
職場見学という響きから、ここまで来れば採用されたものと思われる方が多いのですが、
実質「面接試験」となっておりますので、印象が悪ければ普通に落ちます。
本来派遣先での面接は禁止されているので、面談や職場見学、もしくは顔合わせ等の言い方に変えております。
※ただの面談や職場見学なら合法です。
あらかじめ派遣先企業からは派遣会社に、性別・おおまかな年代(年齢は×)・学歴やスキル等の要望を出しているのですが、
更にこの職場見学で本当にこの会社で働けるかどうかを見極める機会と化しています。
面接に似ていることを、堂々と行っているのが現状ですが、採る方も、雇われる方も、実際どんな人間が会社で働くのか気になるところだと思いますので、こちらも開き直って、自分に合う会社かどうか見極める感じで参りましょう。
職場見学の基本的な流れ
派遣会社に登録後、その派遣会社が抱えている案件にエントリー
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派遣会社内での選考
↓
選考通過後、派遣営業担当が職場見学のセッティング
エントリー者には、待ち合わせ場所・時間をお知らせ
↓
当日
1.営業さんと、スキルシートを確認しながら、面談の段取りを確認
2.現地の会議室のようなところで、営業さんとともに面談開始
3.スキルシートに沿って、職歴やスキルを紹介
4.派遣先企業より仕事内容の説明
5.双方から質疑応答 ※ このあと、現場を見学させてもらえる場合があります。
6.終了後、営業さんより、就業を希望するかどうかを尋ねてくる
※ここでお断りしてもかまいません。
大体所要時間は30分~1時間となります。
↓
即日~数日、1週間以内に、合否の連絡が来る
最悪、1週間掛かる可能性を見ておいてください。
スキルシートとは
スキルシートは、派遣会社で登録・面談した際に提出した履歴書等を参考にして、
派遣会社によって、職歴・スキル等が簡単に記載されたものです。
基本的に面接は禁止されておりますので、特定されるような事柄(名前・住所・年齢等)は、
伏せられた、「スキルシート」という形で、提示することになっています。
スキルシートの例
スキルシート
●職歴
平成26.6月~平成27.10月 アパレルメーカー・営業事務
専門ソフト、メールでの受注業務
Excelでのデータ集計・加工
社外顧客対応(メール)
平成27.11月~平成29.12月 ITソフトウェア開発会社 OA事務
顧客のSNS動向の分析業務
Excelによる集計・加工
マクロを組んだ、自動化業務
Wordデータベースからの差し込み印刷
●所持資格
Microsoft Office Specialist Excel 2016
Word 2016
普通自動車免許証 所持
以上
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という感じで、名前、生年月日、所属していた会社名まで伏せられますので、
具体的にどのような仕事をしていたのか、どんな仕事が出来るのかをこのシートに沿って説明を求められます。
最初はあまりにも簡略化しすぎて面食らうかもしれませんが、法律スレスレでやらねばなりませんので、
仕方がありません。
しかもスキルシートは事前に渡されるものでなく、当日になって営業さんに「こんな感じですがどうでしょうか」と
いう感じで、初めて見せられます。
あらかじめ自分の中でどのように説明するか、まとめておきましょう。
対策
面談時、席の横に派遣会社の営業が一緒にいるとは言え、完全に頼る訳にはいかず、
最低限自分の言葉でアピールする必要があります。(営業さんも当たり外れありますし・・・)
派遣先企業について調べておく
自分の言葉でアピールするには、やはりその派遣先企業について調べておく必要があります。
その企業がどういう仕事をしているのか把握しなければ、その企業に沿ったアピールなんてできないからです。
質疑応答の際、意気込みを魅せるために、出来れば2、3つは業務に関する質問をしたいところです。
企業側から業務について説明があると思いますが、その際によい質問が浮かぶのは、下調べによって感度が上がっているからだと思います。
あらかじめ質問を考えておくのも手ですが、リアルタイムな質問もしておきたいところです。
冷静に応対する
スキルシートに年齢は伏せられているとはいえ、職歴からその人の年齢は推測してきますし、
上手い企業では、明るい話題を振りながら、その人の性格や本当にスキルが見合ったものかどうかを判断してきます。
明るい雰囲気で手ごたえがったかのように見えても、落ちることがあるのはこの為なんですよね(笑)。
緊張しすぎるのもダメですが、リラックスしすぎて余計なことを喋ってしまうのもダメです。
かといって、無愛想なのも考え物ですので、バランスが大事です。
やっぱり数をこなすのが一番の対策
派遣で不採用の山を築くのはよくあることですし、面談に慣れて採用率を上げるためにも、数をこなす必要があります。
その数は年齢に比例するのですが、
派遣に限らず、諦めないことが大事です。
採用率はあまり高くない
スキル以外にも派遣先企業との相性が合うかどうかも判断の基準にあります。
人を雇うときは、社内の雰囲気を大切にしてくれるかを見る所が多いですから、
「この人とうちの社員と合うかどうか」を見ます。
なので、スキルが十分であっても、落ちるときは落ちます。
因みに、職場見学時点で不採用が決定している場合もあるそうです。
その時は大体、いつも取引してくれている派遣の営業さんを立てるためだったり、
その人を落とすための理由探しで面談をしたり、
派遣会社から顔写真が送られてくるわけじゃないので、その場で顔で判断したり(苦笑)と様々です。
もしくは純粋に派遣の仕組みについて理解しておらず、派遣会社への要望が不十分で、
「なんでこんなやつが来たんだ?」と、勝手に気分を害される場合もあります。
意外と派遣の仕組みをわかっていない企業人事部は、世の中たくさんあるんですよ。
また、競合は必ず存在すると思ってください。
特になかなか合否の連絡が来ない場合、他の派遣会社の人と比較している可能性が高いです。
待っていても落ちる可能性が十分ありますので、並行して他の仕事にも応募し、面談を行うことを勧めます。
複数採用が決った場合
最初は、採用をお断りしたり、まだ合否が決まってすらいないのに他に応募するのは悪いなと思うのが
普通です。(それが普通の神経です)
しかしながら、派遣の経験が長い人ほど、このように開き直れるはずです。
「どんどんエントリーしてしまって、最初に合格連絡来たものに決めて、他は全て断ってしまおう」と。
筆者の私から言わせれば、これだけ違法に近いことを派遣会社も派遣先もやっていて、しかも、
採用不採用を何日も待たされた挙句、普通に落とすこともあるんですから(その間無収入)、
お互いさまでございます。
ですので、遠慮せず、ガンガンエントリーしましょう。
ただ、お断りするときはあくまで丁寧に対応してください。
また、同じ派遣会社内でエントリーしまくるのは良いですが、
登録する派遣会社を沢山増やすのも、あまりお勧めしません。
採用が決まったのに断った場合ですが、派遣会社の印象が悪くなり、データに残る可能性があります。
なので次回以降派遣で仕事を探す際に、まだ手を付けていない(登録してない)派遣会社を
残しておくことをお勧めします。
派遣会社は常に新しい登録者を探しており、更に派遣経験者の人が新しく登録してきたら、
その人を全力でサポートしてくれる傾向があります。
登録者が派遣されて初めて、派遣会社は利益を得ることが出来るのです。
最初に登録する派遣会社の数は2、3社程が良いでしょう。
まとめ
相性という、どうしようもないことで判断されて落ちることがありますので、
気にせずどんどん応募するべきです。
あと、応募する側も、どんな会社か分からないまま派遣されるのも、
なかなか怖いところがあります。
法律違反に近いところですが、職場見学はこちらも積極的に挑む方が良いと考えます。
職場見学も場数を踏むと、
「この会社はこうアピールすればいいな」とか、
職場見学直後に「あ、ここは落ちたな」とか、
「職場見学が本当に職場見学だけで終わったから、ブラック決定だな」という感じで、
派遣の仕事をスマートに探せるようになってしまいます(笑)。
(因みに筆者は、派遣の営業さんとの相性で断ったこともあります)
こんな感じで、良くも悪くも社会勉強が出来る仕事探しでありますが、
この記事を参考に、自分の今後の目標やワークライフバランス
の向上の為に、良い仕事に就く努力をしていただけたらと幸いです。